星屑家族
」のレビュー

星屑家族

幌山あき

作品内容を確認せずに読んだ結果、→→→

ネタバレ
2023年6月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ ネタバレなしで読んでほしいです。
いい意味で裏切られた!!というヤられてしまった感と、騙されて嬉しいわ感と、素直に面白かった〜と思った作品です。作品内容を最後まで読んでいなかった自分GJ!!

面白い作品の多くは想定外な展開と結末が用意されていますが、読み終えてみると最初から読む側の視点をミスリードされていたな〜巧いわ〜と感服しきりです。

上巻は主に「子育て」について深く考えてしまう内容でした。幾とおりかのケースが描かれているので感情を乗せやすく、また読む人によって何通りもの感想があるのだろうな、と思いました。

下巻はまさかのSF展開!(だから作品内容に書いてあるってば汗)ビックリしちゃいました。寄生獣か?ってなっちゃいました。上巻では微塵もSFなんて感じさせなかったよね。逆に最初からSFを期待して読んだらナンジャコリャ?ってなっていたかもです。

そして最後にはビックリばかりもしていられない、涙・涙の結末が待っていました。
最初は親になる権利がーとか、人としてどーよこれーとか、せせこましい事を考えていたのに、一気に人外どころか地球外生命への偏見と戦うところまで行くんですから。人間ってのは実は懐が深い生き物なんだと思わせてくれる優しさよ!!
上下巻で全く異なる印象を受けるのに、「偏見」(それは他人からも自分自身でも)という共通項があるので調和が取れていたのかな?とも思いました。

正直言って、子どもに審査させるのか?それって別の意味で虐タイでは?とモヤモヤしていましたとも。それも払拭しつつ更にどうしようもない苦しみを描き、最後には救う。
心が晴れ晴れとした嬉しい読書でした。
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