このレビューはネタバレを含みます▼
「マーブルビターチョコレート」がものすごく好きだった作家様。こちらの作品もいつか読もうと思っていました。
*** 以下ネタバレ。ご注意を ***
この作品、私は読むのがかなりしんどかったです。
読み始めて数ページで、この仕事は子供のメンタルにかなり負荷がかかるだろうなと思った。
なんかよくわからん世界だけど、この子供の働かせ方はアウトやろ……
でもその制度に誰も何も疑問を感じず、普通に受け入れている国民が、ものすごく薄気味悪い。
なぜこういう非道なことが行われているのか。なぜそれが許される世界なのか。作者様はそれで、読者に何を伝えたいのか――
ずっと疑問に思いながら読んでいたのだけど。。。
…ええっ!?
そ、そういうこと!?!?
かなり意外な展開。
物語は面白いと思った。
だけどこの物語……私には辛すぎた。
国家が作り出したどす黒いものにあてられて、心の納め方がわからない。
ラスト2pは感動的でした。だけどそれまでの少年の歳月を考えると、なんともいえない複雑な気持ちになった。
一応ハッピーエンドです。
だけど胸が痛い。
「マーブルビターチョコレート」も読後感は苦かったけど、こちらはさらにビターな仕上がり。
最後、さらさちゃんが先生になっているのが嬉しかった。
評価、ものすごく悩んだのですが読後かなりモヤモヤしたので☆4。こ、こういう意見もありますということで…。。
ストーリーテラーな作者様。「マーブルビターチョコレート」もオススメです。