イノセントを穢すキス【単行本版】
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イノセントを穢すキス【単行本版】

五月女えむ

愛と憎しみ、純真無垢の罪

ネタバレ
2023年6月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ ストーリー展開がとても自然で、読み込ませる魅力がありました。物語を読んでいるような陶酔感を覚えましたが、寓話のような含蓄もあったりと、深くその世界観に浸ることができます。

【親友のために薬草を探しにきた王子シリウス。薬草探しをすることになったオンブラは、シリウスのせいで村を焼かれ、両親を失った過去があり、シリウスを憎んでいて…】

幼い頃に出会ったシリウスとオンブラ。淡い恋の朗らかさを大人の事情が飲み込みます。それは決してシリウスのせいではありませんが、事情を知らないことで純真無垢に育ったシリウスを見れば、オンブラの憎しみも分かります。シリウスの純真さにときどき私ももやっとしてしまいました。

最終的には愛が憎しみに勝ったわけですが、それだけでなく、シリウスがきっちりけじめをつけてきたのは良かったですね!小冊子では本編と打って変わって、乳首や胸のことに悩む二人が可愛かったです(笑)

絵がすごくきれいで、前作よりさらに美しくなってる気がします。たくましいオンブラの腹筋と胸筋が素晴らしかったです。美しくエロい。内容としてはエロは少なめでしたけど、この肉体美を見られて満足です。若干無知なシリウスと、若干ムッツリなオンブラのイチャイチャ甘々ライフをもっと見たかったな。
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