信長を殺した男~本能寺の変 431年目の真実~
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信長を殺した男~本能寺の変 431年目の真実~

藤堂裕/明智憲三郎

歴史観を覆す衝撃的で心打たれる作品!

2023年6月22日
正史と呼ばれる古事記や日本書紀が、天武天皇が正体を隠す為に編纂された様に、歴史が勝者によって改竄される事をまさしく証明した作品です! 戦国最大のミステリー本能寺の変、通説の怨恨説では光秀が単独で勝ち目の無い謀反を起こした事になっていますが、1巻を読んだだけですっかり引き込まれ、止まらなくなります!「中国大返し」「神君伊賀越え」の真相、信長の野望を止める為に光秀の勝つはずの綿密な計画が、密告・裏切り・援軍の遅延やイエズス会の利害等で全て裏目に出て、歴史の結果を分かってても、あまりにも悲惨な最期です・・・・関係者3人の「裏清洲会議」で真実を闇に葬り、光秀一人に罪を着せた・・・・もうあまりにも衝撃的で恐ろし過ぎます・・・・勝者の改竄した歴史を学校で習っていた訳ですが、これで全て謎が溶けました!
信長にしても残酷非道なイメージがありますが、比叡山延暦寺の焼き討ちは130年前に既に足利義政が行っており、比叡山延暦寺は宗教的権威を纏った暴力団であることはあまり知らされていません!それでも信長は戦国大名の人気ナンバー1です! 信長ファンとしては、もし本能寺の変が無かったら、どうなっていたか興味深々です。
作画がとても繊細で美しく、特に信長が線の細い神経質そうな美形で、超魅力的です! あと戦国大名は多くてわからなくなりますが、大きな文字で官職名と名前を一々書いてあり、言葉の説明も枠外にあり、地図上の説明やとてもわかりやすかったです! 源平に夢中だったのが、今は戦国にどっぷりになりました!
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