Luck
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Luck

暮田マキネ

神は胡桃の味をご存知ない

ネタバレ
2023年6月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ マキネ先生なのに不憫が足りない!って、ソコじゃないですよね。どっちかというと攻めくんのが憐れと言うか、策士、策に溺れちゃったねぇと言うか。むしろ受けくんが攻めくんのことを胡散臭いと感じつつも、本心からの言動を受け取れる素直さの勝利だったかな?と思いました。

この攻めくんのことはあんまり好きじゃありません。
占いに頼る人を理解できないと断罪するとことか、運命は因果関係の重なりに過ぎないと言うとことか、好きな人へのアプローチを戦略と捉えるとかetc.…個人的な理由ではありますが、自分と一緒過ぎて気持ち悪くなりました。側から見るとおバカなのが一目瞭然で、恥ずかしくて辛いです。

占いだろうが他人のアドバイスだろうが、よすがにする元への信頼が篤ければ、自身が薄っぺらい人よりも強くいられる機会が多いのかもしれません。
かく言うこの攻めくんも叔母の直感に従って道を決め運命を信じてしまったのですから。とことん憐れな人だと思いました。
でも素直な人を好き過ぎたおかげで大切なことに気づけて良かったです。羨ましいです。

えっちは、朝チュンか!?と思ったらえろい先輩が見れましたし、もうダメなのか?と思ったらいきなりオッパじまりましたし、見えない構図の割には満足致しました。

あとカフカの名言の解釈で、そっか神様は胡桃の味をご存知ない!!って目から鱗状態になりました。
美味しい思いをするのは万能感のある者ではなく、小さくとも真摯に生きている者なんだな…。
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