このレビューはネタバレを含みます▼
蓮も恭平も、同じように最後は愛する人との幸せに行き着くとしても、なぜ兄弟で同じ道を辿らねばならないのか…と結人に寄り添う恭平を見て胸が詰まりました。
臨界点、先に迎えたのは恭平と結人、どちらなんでしょうね。私は恭平のような気がします。
結人と違い、人はすべてを記憶できない。忘れられたくないと願ってもどうすることもできない。それならばいっそ、それで例え命をなくしても覚えていてくれるなら、自分に気持ちが向くのなら、結人が恭平に振り向かせるために考えていたのはきっとそんなことで、恭平が言うような単純な同情なんかではない気がします。
和真と共にあることで蓮がそうなったように、恭平と共にあることで憑き物が落ちたような結人に安堵し、家庭で得られなかった愛を得ることができた早乙女兄弟や結人にもまた安堵しました。ハッピーエンド万歳!