心根がとても優しい兄弟の話





2023年7月10日
小6のレオは親の離婚で父と暮らすも上手くいかず、母の再婚相手の連れ子である大学生の透介と暮らすことに。子供らしくない子供と大人らしくない大人の二人が不器用な優しさで寄り添いながら家族になっていくお話です。レオ、透介、共に幼少期に親に振り回された悲しさが影を落としていたり、ふとしたことに不安になってしまいますが、だからこそ日々のささやかな幸せを身体いっぱいに感じている姿に胸が震えました。一歩踏み出すために、どれだけ勇気を振り絞ったことか。不馴れな笑顔や駆け出していく背中から言葉以上にたくさん伝わってきて、読みながら自然と涙が零れました。二人が築いた幸せな家族の形。優しくて温かい家族のお話が読みたい方に是非オススメしたい作品です。

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