俺の理解者でいてくれ
」のレビュー

俺の理解者でいてくれ

木山はる

あまりにも勿体無い

ネタバレ
2023年7月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「私は一体、何を読んだんだろう?」というのが、読後の率直な感想です。ツイッターでビーボーイのアカウントをフォローしてるので、流れて来たこちらのコミックスの発売&配信情報のツイートと試し読みを見た段階では「表紙も設定も好みだから買ってみよう」と楽しみにしていたんですが……他の方も書いておられますが、1話はとてもミステリアスでもありゾクゾクするいい出だしです。人の心が読めることでのトラウマと鬱屈を一人孤独に抱える誠くんと、クラスメイトで裏表がなく言葉も心も明るく素直な池原くん。そして、隣のクラスで誠くんが何故か唯一心が読めない、飄々としてまさに『何を考えているか分からない』若月くん。この3人がとても魅力的で1話から惹き込まれましたが、読み進めるごとに色んな意味で残りのページ数が気になり、どうにも集中出来ない一冊でした。本当に一体私は何を読んだのか……と、モヤモヤしたまま2周してみたんですが、やっぱりよく分からない。SNSへの『○にたい』という書き込みと、クラスカースト上位(多分)の不真面目グループへの悪口の書き込みの謎、心の声にまつわるアレコレ、誠くんと若月くんがそれぞれ抱える色々、そこにオマケのように唐突に差し込まれるBL要素、全てが中途半端に思えて、折角絵柄も設定もキャラもいいのに(特に池原くんがいい子で好きです)、ものすごく勿体無いと感じました。ミステリー要素が1冊の約8割ぐらいを占めている印象なので、BL要素抜きで少年マンガor青年マンガとして出会ってたらまた違ったかもな…なんて、おこがましくも思ってしまいました。電子版なので、紙だとおそらく表紙カバー折り返しの作者さんのコメントがラストに現れるんですが「は??」しか出ませんでした。正直、読み終わってもどっちが攻めでどっちが受けかも分からないなと思ってたので……。ただ、先にも書きましたが絵柄や設定、キャラはいいな〜好きだな〜と思ったので☆2で。……偉そうなレビューでごめんなさい。
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