このレビューはネタバレを含みます▼
麻生ミツ晃さんにハマり、片っ端から読んでいて出会えました、原作者様が違うし、昔の作品なので全然期待せずに読んでしまって、大号泣かましました。
久々の大ヒット作です。1巻目から読み進めながらストーリーがもっと読みたくて後何ページ読めるのかちょこちょこページ数確認をしながら読んでしまいました。1巻目は記憶喪失モノかぁ〜上手なストーリーの作り込まれ方と麻生さんの細かな描写とテンポが完璧!とか思い、2巻目!!急展開!涙、過去のストーリーや世界観最高!キャラクター最高!幸せだなぁと。3巻目ラブラブイチャイチャ見られるかなとか淡い期待を急降下させるドラマ展開!大号泣です。お互いの気持ちがわかりすぎて辛かった。そして幸せ成分が、あまりにも少し過ぎて悩む。原作者様の小説のコメント欄を見に行ったら、3巻目の後があるらしい。これから小説を読みに行こうと思います。
全3巻が一冊ずつめちゃくちゃ上手くまとまっています。芸術的な手腕に脱帽です。なんなら一冊ずつでも読めてしまい、3冊纏まると重厚なこれまでに無い重みのある記憶喪失モノをこれでもか!って打ち込まれた衝撃で、何日か読み返してしまうし、自分の人生についても考え込んでしまいそうなくらいの、衝撃を受けました。
人生の必読書になりました、これだからBLって男女の恋愛には無い奥深さがあるんだよなーと、本当、感慨深い。こんな名作がBL沼に埋もれて読まないで人生終わる人がいるのかと思うと本当に勿体ないですね。下手なミニシアターものや海外映画作品探すよりBLにこそ名作があるなと思います。
原作者の木原音瀬様小説めぐりもしてしまいそうです。良い作品に出会えて幸せです。
繰り返し読み返してみると、本当に良く出来ていて、暴力等で虐められる前の状態で生まれ変わった透に救済される藤島が全ての記憶を保持した透を救済する。お互いを救済する。透本人は本質的には良い子だったんだと考えさせられる、精神心理学みたいなお話だった。