テセウスの船
」のレビュー

テセウスの船

東元俊哉

つらい話だけどタイトルの伏線回収は見事

ネタバレ
2023年7月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 加害者家族というとても重いテーマから始まる作品です。しかもそれが冤罪だったという…。
テレビドラマ化もされていて、ドラマ版も見ていましたが漫画版とは違うまた展開でした。

優しくて綺麗だったさつき先生の変わりようにびっくり。
まさかの心さんの死という衝撃の展開。没年が平成元年…平成元年生まれなのに。つらい思いばかりしてきたこの心さんに、どうにかして報われてほしかったです。現代(未来)に戻れないまま別人として死んだってしんどすぎる。いつか生き別れた娘さんに会えるのかな?と期待しながら読んでいたから余計につらい。面白いので一気に読みましたが読後感はやるせなさしかなかったので、厳しいですがこの評価と致しました。
ただ、ラストに出てきた現代の心ってなんなんだろう?別人?って考えるところに“テセウスの船”という作品タイトルに繋がるのか、なるほどー!と目から鱗でした。
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