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今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • パートナー

    小花美穂

    儚い生、それでも生きていく強さ
    ネタバレ
    2023年7月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 大昔に読み、衝撃を受けた少女漫画です。その当時はまだ幼かったので詳しい意味とかはわかっていなかった部分が多くありましたが、歳を重ねた今改めて読むとその奥深さに驚かされます。
    本当に少女漫画か!?ってぐらいえげつないシーンありますよね。死んだ恋人の遺体を使って作られ恋人と同じ顔をしているモエに、生前の彼女の子宮を使ってつくったという人工の赤ちゃんを見せられ…それだけでも発狂モノなのに、博士はそれに追い討ちをかけるようなかなりエグいことを言って賢ちゃんを追い詰める…あれは心が壊れてもおかしくない。賢ちゃんが死にゆくシーンはもう胸が痛くて痛くて…。
    武と苗がすごく逞しく、潜入や脱出など少女漫画らしからぬハードな展開にわくわくしますし、今読んでもめちゃくちゃ読み応えがある名作だと思います。ラストのあれが3年後なのはちょっと早すぎると思いましたが、片割れとの別れのシーンは何度読んでも胸にぐっときます。
    脇キャラも濃く、時折挟まれるギャグや、おまけページのアシスタントさんのイラストもキャラ愛が溢れていて面白いです。
    全3巻で中弛みもなく濃密なストーリーが綺麗にまとまっていますので、昔の少女漫画でおすすめを挙げるとしたら私はこの作品を推します。
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  • シックス ハーフ

    池谷理香子

    過程を描きすぎて着地点が…
    ネタバレ
    2023年7月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 記憶喪失モノなので、記憶喪失となった主人公詩織の視点で少しずつ謎が解けていくような展開が読者としてはとても面白かったです。事故で記憶を失ってしまい何もわからない詩織が、少しずつ自分と向き合っていく強さがこの作品の中で一番好きでした。
    前情報なしで読んでいたので、まさか本当に(血縁関係はないものの)兄であるあーちゃんこと明夫とくっつくのにはびっくりしました。2人兄妹ではなく3人兄妹、しかも父は他界しているうえに母は問題のある人物で色々あって最後には別居。末の妹まーちゃんからしたら兄姉(明夫と詩織)は家族であることを思うと、うーん……。
    あと個人的には、メインでくっつく2人以外での男女関係のシーンを目の当たりにするが苦手なので、それが何組も出てきたのには読んでてちょっとキツかったです。具体的にいうと、開とチカ、明夫と瑞希、開と詩織の3組。開とチカは示唆されているだけですがあとの2組はメインキャラな上に丁寧に描写されているのが返って生々しいし、明夫は瑞希のことをかなり好きにも見えたので、最後に明夫と詩織でくっつけるならその尺で2人の描写をもっと掘り下げてほしかったなぁというのが率直な感想です。
    詩織の成長を記憶喪失を通して丁寧に描かれていたのはとてもよかったです。
    ただ、ラストを読み返した上ではやはり瑞希のくだりがしんどいし妹のまーちゃんの理解力がご都合主義に感じられたので総合評価としては星は少なめです。
    ちなみに、同作者の『ハコイリのムスメ』という作品の最終巻にシックスハーフの番外編(開メインの話)が収録されていて、本編のその後が見られます。
  • テセウスの船

    東元俊哉

    つらい話だけどタイトルの伏線回収は見事
    ネタバレ
    2023年7月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 加害者家族というとても重いテーマから始まる作品です。しかもそれが冤罪だったという…。
    テレビドラマ化もされていて、ドラマ版も見ていましたが漫画版とは違うまた展開でした。

    優しくて綺麗だったさつき先生の変わりようにびっくり。
    まさかの心さんの死という衝撃の展開。没年が平成元年…平成元年生まれなのに。つらい思いばかりしてきたこの心さんに、どうにかして報われてほしかったです。現代(未来)に戻れないまま別人として死んだってしんどすぎる。いつか生き別れた娘さんに会えるのかな?と期待しながら読んでいたから余計につらい。面白いので一気に読みましたが読後感はやるせなさしかなかったので、厳しいですがこの評価と致しました。
    ただ、ラストに出てきた現代の心ってなんなんだろう?別人?って考えるところに“テセウスの船”という作品タイトルに繋がるのか、なるほどー!と目から鱗でした。
  • 松浦だるま

    あまりにも哀しい
    ネタバレ
    2021年2月12日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 最終巻まで読んでの感想です。※スピンオフ小説『誘-いざな-』は未読なので、あくまで『累』本編のみの感想です)

    ストーリーが面白くてハラハラして、とても惹き込まれました。作品としては好きです。でも、メインに据えられている一部のキャラクターがどうしても好きになれなかったです。
    特にかさね、ダントツでいざな。かさねも途中から狂気にとらわれすぎていて共感の域を越えていました。ニナだって、あそこまで苦しんだ果てにあんな最期を迎えるのは悲しすぎます。
    そして、死ぬはずだったいざなを助けた平坂千草と、いざなの存在が元凶に思えてなりません。いざながいなければ透世の人生もあんなに狂わなかったと思いますし、かさねや野菊も生まれることはなかったでしょう。“生まれてこなければ…”というのは残酷な物言いかもしれませんが、彼女たちの半生を考えるとその方が良かったかもしれないと思うほどに彼女たちが辛い思いをしてきたのを見ていると…あくまで個人的な意見ですが、そう思ってしまいます。
    いざなも望まれることの無い生を受け、辛い目に遭ってきたのはわかります。でも、自分の生とその容貌に苦しんできた彼女が、こども(かさね)を持つようになることに私は共感できませんでした。最愛の人(海堂凪)に似ているだけ(まぁ兄弟なんですけど)の海堂与を求めることも理解不能でした。

    終盤に登場する重要人物の海堂凪も、浪乃(いざなが妬んで殺した同郷の少女)が忘れられず研究も手につかないほど憔悴しきっているのに最後の情け?かいざなに告白めいた言葉をかけるって…ブレブレすぎて理解に苦しみました。恋人を殺され、しかも殺した女が恋人に成り代わっていたのに(しかも騙されたまま体も重ねた?)。あまりにひどいので、告白はいざなの妄想なのかなと思った方がしっくりきます。

    最早顔芸担当になってしまっている野菊ですが、女優としての淵透世(いざな)ではなく、実母の透世さんの面影が垣間見えるシーン(白糸さん家のねこ)だけが癒しでした。

    “生きる”とは、綺麗事ではありません。何故平坂千草はいざなを生かしてしまったのか…。どの人物も救われることなく、それが物語の最後の最後まで続く哀しさに、やっぱり朱磐の風習が正しかったと思わずにはいられませんでした。
    子は親を選べないので、その点でかさねはとても不憫に思います。

    途中までは好きだったので星3で。惜しい作品でした。
  • ガイシューイッショク!

    色白好

    人を選ぶ
    2021年1月24日
    個人的な好みですがつり目で強気な女の子(が陥落されていくのを含めて)好きです。実際にいたら忌避しますがまぁエロ漫画の中の人物だと思えば、このヒロインも私としてはなかなか…とは思いました。しかし、他のレビューの方も仰っているようにこういったヒロインを受け入れられない方もいらっしゃるので賛否は分かれるかと。
    あと、絵に関しては個人的な好みとは少し外れますが綺麗だと思います。目の描き方は良いと思うのですが、口の描き方でヒロインの作画がイマイチだなぁと思うことが多かったです。
  • 復讐の未亡人

    黒澤R

    途中までは面白かった
    ネタバレ
    2021年1月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻と、2巻の試し読みまで読んでの感想です。

    まず、セッ〇スのシーンが多くて吃驚します。
    途中までは所謂スカッとする展開がすごく面白くて、続きを買おうか迷っていたほどでした。

    最愛の夫を喪った密さんは1巻だけでもいろいろな人としていますが、それは手段を選ばないということなのかなと思っていたら夫亡き後ですが義弟とまでしたのは個人的にはちょっと…と思いました。
    夫を死に追いやったあの腐りきった会社の良心と思っていた斎藤さんと夫婦になる展開はなんだか残念に感じました。
    密さんの得体の知れなさ、そこに至るまでの背景は気になりますが…。
  • キスでふさいで、バレないで。

    ふどのふどう

    非現実なロマンを楽しめるかどうか
    ネタバレ
    2021年1月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 恋人関係ではない段階から、クローゼットの中でエロいことをしたり一緒にお風呂に入る展開に度肝を抜かれます。まだ単行本が出てない頃に単話購入していたので気になったのかもしれませんが、短いページ数の中でもノルマのようにほぼ毎回エロシーンがあるなぁと思いました。TLは全く読んだことがなかったので、TLってこんな感じなのか?と驚きました。職場での嫌がらせという深刻な問題がまだ解決していない中でもエロはしっかりあるというのは、どういう気持ちで読めばいいかわからなかったです。
    臼田さんの言うことを鵜呑みにしてキツい態度を取っていた溝口さんが、今やいじられ仲間ポジみたいになってるのには微妙な気持ちになります。