死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから(※ただし好感度はゼロ)
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死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから(※ただし好感度はゼロ)

六つ花えいこ/秋鹿ユギリ

神の意志も超える絆

ネタバレ
2023年7月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最愛の人が亡くなってしまった悲しさと助けられなかった絶望を抱えたオリアナが一人で頑張っているのが健気で切ないです。
例え自分は好かれなくとも次は助けたいという一心でヴィンセントの傍にいようとする捨て身の無償の愛も。
物語が進んでいくと今度はヴィンセントの深い後悔と絶望がまた切ない。
自分がどれほど惨い仕打ちをオリアナにしてきたのか、どれだけオリアナが孤独だったのか身をもって知ることになるとは。
また恋愛だけでなく群像劇としての友情や、その友人達の恋にもきちんとハッピーエンドがあったのも個人的には良かったです。
特にヒロインのオリアナとヤナの友情が私は良かったですね。
恋愛と友情も良かったですが、秘密と孤独の対比も良かったです。
物語の中で誰より絶望して一番孤独だったと思われるミゲルの気持ちは痛いほどでした。
完結となっているので、この作品はここで終わりのようですが、死に戻り(やり直し)は竜神の慈悲でもあったけど、3人の役割と記憶の残り方からして不測の事態だったのか?
そこは解明されてなかったですよね?
神ですら介入できないのが審判ってことなのか、まぁ神様でも全能とは限らないでしょうけど。
続編やスピンオフのように別の時代の別の登場人物でも良いので、審判の謎を解き明かそうとする物語も是非読んでみたいですね。
そのくらいこの作品の設定が好きです。
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