恋じゃねえから
」のレビュー

恋じゃねえから

渡辺ペコ

とにかく3巻のラスト!

ネタバレ
2023年7月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ が1巻の巻頭なのですが、破壊力。恋じゃねえから!の少女の叫び声のようです。
疎遠になってしまった高校時代の親友茜と紫。当時紫が付き合っていた塾講師、今井が発表した少女裸体像の発表がきっかけで過去の心の傷と向き合い自分への落とし所を模索していくお話のようです。なんかテルマ&ルイーズとか思い出しちゃう、抑圧された女性たちが手を取り合って、じゃないけれど。本題はとてもナイーブかつ現状法的にどう訴えても性被害や肖像権の侵害は認められないでしょう、と弁護士からの現実的な判断を、大人になった彼女らは頭では理解できても心は苦しくなるばかり。
この心情描写がこちらの心も抉ってきます。
いい感じに荒んだけれどもどこにでもいる当たり前の主婦・母親になった茜と人生の煌めきを諦めたような生活をしている紫がもう一度心から笑顔になって自分に決着をつけるそのシーンを見るまで読み続けます。
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