作者買いです

表紙の絵がツボ過ぎて、シリーズものとは知りながらこちらから購入、そして我慢できず読んでしまった私。案の定、そこまで刺さらず、既刊２冊を購入するも積読にしていました。ようやく１作目から読んでみたらびっくり仰天ですよ、単独で読んだ時と全然受ける印象が違う！ニッケ先生は本当に練りに練ってお話を描いておられるのだなと思い知らされました。
主人公のシンがラブストーリーの傍観者となっている既刊２冊は面白い趣向だなとは思いましたが、どこに焦点を合わせたらいいのか分からず、読後は不完全燃焼気味でした。しかしそのお陰で、シンの人となりや背景、リアとの関係性まで土台となる部分は大体把握でき、その上で３作目を読むとグッと物語の厚みが増して、セリフの一つ一つが刺さる刺さる・・・。特にシンのセリフやモノローグには心を揺さぶられました。
シリーズ通して、受けの想いが恋というには少し違う気がして最初はモヤモヤしたのですが、それでも全てを超越するかのような大きな深い愛がそこにあるのは疑いようもなくて、それが一番大事なことだよなぁと気付かされました。知らぬ間に、「恋情とはこういうもの」という固定観念が私の中にできていて、それに当てはまらないと違和感を覚えるようになっていたけれど、このシリーズを読んで、何でももっとシンプルに捉えればいいんだなと思うようになりました。
シンの魅力がギュギュっと詰め込まれたシリーズでしたが、シンが大好きになっちゃったので、この続き是非とも読みたい！絶対買います！！