絶望に啼け
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絶望に啼け

紫能了

大人の歪んだ愛憎

ネタバレ
2023年7月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 中々人の選ぶBLだし、初め読んだ時二人ともの気持ちが理解しきれない部分が強かったけど、色々他の作品も読んでから改めて読むと内海が歪んでいった経緯が読み取れてようやくこの作品の本質がわかった気がして好きな作品になりました。話のメインは内海の復讐劇ですが復讐に至るまで内海が可哀想すぎるのと上巻の赤嶺が酷すぎるので赤嶺可哀想…!とはならない展開。内海も酷いんだけど、事の発端は赤嶺が100%悪いし…。内海の気持ちが見えてきたら愛憎劇として楽しめました。気がつくまでの私は何も見えてなかった…。赤嶺は赤嶺で可哀想なのでそんな2人が互いに気づいていくのは理解できたし、復讐では傷を癒せずそれよりも大切で必要なものに気がついた過程はグイグイ楽しめました。ただ私は冴木は許せない。何か許せない。
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