まいりました、先輩
」のレビュー

まいりました、先輩

馬瀬あずさ

思い続ける大切さ

ネタバレ
2023年7月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 限りなく★5に近い★4。
いやこれ、高校時代に読みたかった!
たとえ始まりはインスピレーションだったとしても、大切に付き合って、踏み越えてくものの価値をお互いにちゃんと考えていけば、恋はこんなに素敵に成長できるんだよって教えて欲しかったな。子供が中高生になったら読ませときたい作品です。
勿論少女漫画的なご都合感(高校男子がHまで1年待つとか、現実的にはどうだろう?と思ったり)はあるのですが、それも全てこのタイトルで片付きます。彼の器量無くしては、こんないい恋愛にはならないかと。
といって彼もパーフェクト過ぎず、主人公もサラッとした性格で、どちらも初めから美男美女という設定でもないし、そのへんのリアリティの出し方が好きです。
軽いタッチでラフに描かれる絵と感情を説明的に書き過ぎない作風から、出だしは短絡的ノリのストーリーかと思いきや、めちゃくちゃ等身大のキラキラが詰まっていて、最後まで見届けたくなりました。
★マイナスしたい所は、最初音楽の歌詞から始まって、そのアーティストのCD云々のエピソードがあったのに、先輩実は大して音楽好きでもなく、友達が教えた歌詞だった...ってことがだいぶ後半に明かされ一抹のガッカリが(笑)。キャラ設定途中で変えたのか?と。
そこは何でも知ってる先輩にまいりたいのですけどーと。
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