このレビューはネタバレを含みます▼
シリーズ物で、1作目は何か見たことがあるぞ…?となりながらも、とりあえず上巻だけ買って見てみたら…来る夏の祭典、減りまくってる通帳残高…もうマジでマジでお金使わないぞ!ってなりながら見た結果……全部買っちゃったヨォ………
数々のBL見てきてて、真に受けや攻めにご無体なヤツって限られてるじゃないですか。古から続く、スーパー攻め様が受けのピンチに駆けつけほぼ無傷で助けられるお話や、スパダリが受けが間男とのフラグ折りまくって執念で自然に囲う話とか。それはそれで大好きなんですけども…この「アメジストの心音」、精神にクる話でした。車の音も人の声も聞こえてこない、ただ空調の音だけが聞こえる時間に読んで欲しい。
出来れば電車の中とか、電車の音が聞こえない所で見ない方が良いかもしれない。とても悲しく、とても励まされるので。
内容はねぇ…これは破壊からの再起のお話なので、心が疲れてる時は少し注意が必要かもしれない。
もう少し突っ込むと「うつ病」と「ある人物の悲しい結末」が割としっかりと描かれているので、ピンときた人はどうか、心がフラットな時に…としか言えない。
でも安心してくれ…これは「再起」の話なので。救いがあるし幸せもあります。ただ、注意は必要かな。
前作見てない私でも充分に読めた話なので、良かった!って方は私のようにシリーズを買うんだ!!1作目は受けが滅茶苦茶痛い目にあい、2作目は精神にクるので…先生は痛覚と治癒の描写がとても上手いなぁと本当に思いました…もっと評価されるべきでは????
ここまでガーゼ越しみたいなレビューしといてなんですが…読み終わった後の気持ちは…なんだろうなぁ…
ただこの、何を生み出しているわけでもない時間と、自分が今出来ている役割を自分自身が否定したい気持ちと受け入れている気持ちがごちゃ混ぜになりながらも、ソレに蓋をして1日を消費するしかない今この瞬間の自分も、いつか「この時間があってよかった」と思えるときがくるのかなぁ…と、自分自身について考えてしまったよ。
口先だけは言えるけど、実行は中々できない。けど、何か一つ、自分自身が頑張りすぎない程度の一歩は踏み出したいな…となりました。
これは「破壊からの再起」のお話ですからね。当たって砕けても、砕けた欠片でアクセサリー作れるからね。何一つ無駄はないんですよ、奥さん。
とても良いシリーズです。是非。