このレビューはネタバレを含みます▼
酔っ払って飲み屋街のゴミ置き場で潰れていた木村は見知らぬ部屋で目覚めます。木村を拾って連れて帰ってくれたのは国島という男で「もう少し休んでいけば」と言ってくれます。「昨日は泣いていたから」と。国島の家は昔懐かしい感じの小さな庭付きの平屋で、国島が使うPCの音と気配を感じながら木村は久々にぐっすりと眠ります。後日、木村は社内で国島と顔を合わせ、国島が同じ会社の技術部門の社員で3つ年上の後輩だと知るのでした。以前の研修で顔を覚えていたと言う国島は、木村の悪酔いの原因が彼氏との別れだったと聞いても態度を変えることは無く、二人はプライベートも一緒に過ごすようになります。国島の家の猫を構ったり、日本酒を傾けたり、海に向かって「バカヤロー!」と叫んだり、ぐいっぐいっと二人の距離が近付いてゆきます。ノンケの国島と、ノンケには手を出さないと最初に宣言した木村が、会社のお花見の場所取りや国島の庭の野菜たち、花火大会に台風と、季節と共に自然に寄り添ってゆくお話は、エロは薄めでほんわり癒し系でした。