殉国のアルファ~オメガ・ベルサイユ~
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殉国のアルファ~オメガ・ベルサイユ~

嶋木あこ

面白い切り口。ヒロインがやや弱い

ネタバレ
2023年8月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ オメガバースと歴史物の合わせ技一本ということでドラマチック盛り盛りな展開が期待できる作品です。フランス革命を主題に持ってきているのでどうしてもベルバラが頭をよぎります。そこで軟弱キャラのフェルゼンや、メンタル病み気味のロベスピエールに若干違和感を感じますが、これはこれで慣れていくのでしょうか。マリーアントワネットが登場人物の中で一番喜怒哀楽がはっきりしていて魅力的です。ヒロイン(ベルバラのロザリーっぽくもある)はオメガでありつつも、守られるだけではない気丈なところもありますが、その場の状況に流されすぎるシーンが多いような。オメガバースを持ってくると、運命の番というパワーワードに抗えなくなるので、恋愛感情を抱くまでの描写が薄くなるような気はします。絵は抜群に上手いです。特にルイ16世。色気あふれる美男子ぶりが見事です。歴史の教科書で見たあの肖像画のイメージを華麗にぶち壊してくれました笑
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