ママ、やめます~余命一年の決断~
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ママ、やめます~余命一年の決断~

咲間はち子

体験談を書きます

ネタバレ
2023年8月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 他人事ではなく実体験があるのでリアルな感想になります。父がガンになった時に私が言ったのは「完治根治しなければと思うと無理だと思ってしまうけど、今ガンでも今の状態なら元気だから進行を止めれば治らなくても止めることなら出来そうと思わない?」と言うと父は「それなら出来る!頑張れる!大丈夫だ!」と希望が出てやる気になってくれました。余命よりも随分長生きしましたが残念ながら亡くなりました。主治医にその話をしたところ、感動して下さり家族の有り方として学会で発表することになりました。恭子が服飾の仕事をすることも体調面を考慮しつつも希望ややり甲斐は間違いなく免疫力を高め、免疫力がガンを潰す一番効果的な方法と言われています。(免疫力はプラス感情により高まる性質がある)父が亡くなった後、転職した先で医療業界の方と接する機会が増えてわかったことは「ガンで亡くならない方は結構いて治らなくても進行が止まってる人は沢山いて、奇跡でもなんでもない」と。生きてるうちに父に伝えたかった。そしてもう一つ重要なことで「余命が日数単位になれば厳しいが年単位月単位ならアテにならない」と沢山のがん患者やそのご家族のカウンセリングをされた国内有数の医療カウンセラーの言葉です。この作品の恭子は余命一年。でも夫も娘ちゃんも改心して仕事も親友もいて凄く良い関係で余命もまだ年単位。実体験と本当の体験談を聞いてきた身からすると、恭子には可能性があると思えてなりません。ガン作品イコール最期は死という描き方だと、ガンは必ず死ぬものとより読者に刷り込まれてしまう。なので、死を迎えてそれを乗り越える家族の感動話ではなく、ガンを乗り越えて、本当にこんな風に生きていくことは奇跡でも夢でもなくて可能性があるんだよ。と言う話であって欲しいです。そこに行くまでの紆余曲折は凄くリアルだと思います。何気ない悪気のない言葉が一番質悪い。悪気がないのは許されるべきとかほざく奴いるけど、善悪の判断がないのは一番人をエグく傷つけるので悪です。
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