このレビューはネタバレを含みます▼
3巻まで読みました。とても奥深い作品でした。38歳アラフォーを人生に当てはめると…まだまだ今日は始まったばかりの午前中を学生時代、正午で学生から社会人にシフトして、午後が始まったばかりではなく夕方にはまだ少し早い…ちょうど午後3時くらいでしょうか。ひと仕事こなす時間はあるけど、大きな何かはできないかもという微妙な時。そこで再会して、人生の分岐点に立ち会って影響しあった二人。私が勝手に作った出会いの法則に「一度目は偶然、二度目は必然、三度目は運命」というのがありまして、これだけ重要な場面で巡り合うなら、もう運命だと思うのです。
雰囲気は、タイトルの「スモーク」にあるように常にどこかスッキリしない、燻った焦りのようなものを感じます。仕事や家族、家(物理的にhouseという意味)の事で生じる悩みは、郷愁に似た懐かしさと息苦しさがあって、でも微かな温かさも確実にある…不思議な感覚になるお話でした。精神年齢が高くて深みのある内容だと思うので、ストーリー性重視の方にオススメです。