Comic Lueurかつて女の子だった人たちへ
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Comic Lueurかつて女の子だった人たちへ

花衣ソノ/砂川雨路

全女子へ捧ぐ教科書

ネタバレ
2023年9月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 腹の底が抉られるようだ。女の嫌な部分をストレートに抉ってきますね。非常に好みです。正直絵柄はチープなのですが、それが逆に効いてます。ルッキズムの象徴のようなレミちゃんは、全人類の敵のような性格をなさっていますが、誰しも多かれ少なかれ腹の底でこんなこと感じながら生きていると思います。美貌だけが拠り所のレミちゃんと、冴えない見た目ながら性格の良すぎるユミちゃん。レミちゃんと対比するユミちゃんが、他の漫画と違ってリアルに冴えなく描かれているところがこの漫画のポイントですよね。親になって思いますが、詰まるところ育て方で自己肯定感が決まるんですよ。ただレミちゃんが母親になっても子供にルッキズムの呪いをかけると思うのですよ。どこかで断ち切れるといいのですがね。レミちゃんは少女漫画界隈で使い古された典型的な「あざと女子」ではあるのですが、20代という武器を使えるうちにいい男を見つけないと!という賞味期限まで分かっているクレバーさ。むしろ共感しかないです。ただ芸能人の結婚離婚報道でも分かる通り、若くて可愛い見た目やキャラクターで寄ってきた男は、私がおばさんになったら若くて可愛い女へ行くのですよ。ユミちゃんだって、男選びを間違うとサレ妻ですよ。男に振り回され、男に消費される人生になるなかれ!港区女子が幸せの最高峰じゃないぞ。これは全女子へ向けた教訓です。若ければ若いうちに読んでおけば、爪の甘皮取ってインスタしてる場合じゃねーってことに気付けると思います。自分磨きは自分のために!長くなりましたが、この先の展開が気になります。同情の余地はありますが、でもやっぱりレミちゃんじゃなくてユミちゃんに幸あれ!😄
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