ギヴン
」のレビュー

ギヴン

キヅナツキ

最終的に、結局ギヴンというのは

ネタバレ
2023年9月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 真冬が過去を乗り越えて前を向いて歩いていくための物語だった印象。他は狂言回しというか。特に立夏にとっての真冬は恋人だけど、真冬にとっての立夏は過去を乗り越えるための「救いの手」言葉悪く言えば装置のようだった。後半になるほど立夏との直接の絡みも減っていってしまったし。
周りは色々悩み傷つきもがいているのにいつまでもひたすら蹲り続ける真冬に少しイラついたし、真冬が初めて声を出しバンドに入ろうと思うまでと、プロでやっていこうと決意するまでが、同じパターンで進んでしまったように思う。
ただ、私は裏主人公と思われる雨月がとても気に入って、雨月の心の動き、特に5巻の秋彦と別れる場面の泣き顔が最高だったので、それはもうありがとうございます、という気持ちです。どうか幸せになってくれ、雨月。心から祈ってる。
あと、クラスメートとかバンド関係の周囲の人たちが魅力的で好きだった。
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