ギヴン
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ギヴン

キヅナツキ

カメレオン的な作品かもしれない

ネタバレ
2023年9月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 音楽、バンド、恋、幼馴染、才能、葛藤、ライバル、喪失。この作品を語る言葉がたくさんあって。どう転んだってシンドイし、青春だし、ドロドロだし、だからこそのカタルシスを期待していました。数年前1巻を無料で試し読みした際に「画も綺麗でストーリーも好みかも。秋春雨の大人達も気になる〜」と既刊一気にオトナ買い→積み本に。完結を機に最終巻まで通しで読みました。残念ながら私には消化不良となった作品でした。アレ?おかしいな、もっと複雑で感情に訴える作品の印象だったのに。完結して読んでみたら、全体的に輪郭のボヤけたポエミィな作品に思えてしまって。ちょいちょい入る語りが、、、若いっ。読んでいて照れてしまう恥ずかしさ。いや、わかる。わかるんですが。そうだよね、登場人物皆んな高校生に大学生、色々な出来事に正に向かい合っている学生だもんね!そんな群像である彼らを俯瞰で表現した作品ではなく、若い彼らの目線で描かれた作品なのだと思う。だから私には気恥ずかしい感じに思えてしまったのかも。若い彼らに共感できる同世代の読者や柔軟な方には堪らなく切ないお話だと思います。そこそこの社会経験を積んでしまったオトナ年齢の私にはそれっぽい雰囲気しか掴めず。もう一歩、踏み込んだ彼らの内面にむしろ涙したかった〜。もっと若い時に読めば良かったのか?いやいや、自分の感性がニブイのか。めちゃくちゃ好きな作品のはずなので、す〜っとハマれた方が羨ましいくらいです。また心が澄んだタイミング(を期待して)に再読してみたいです。個人的には由紀の自◯の必要性や原因がもっとハッキリ伝われば良かったと。最初から最後まで、1番重要な人で出来事だから。
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