ラウルの弟子
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ラウルの弟子

木龍がみね/北沢きょう

どこかで読んだ内容

2023年9月14日
よくある設定とも言えるが、海外の人気作家の作品と酷似した人物関係、キャラクター設定だと思った。

まだ改良されているなら一読の価値はあったかも知れないが、30歳にもなる主人公に全く年齢相応の人間的な深みや知性、包容力といった人的魅力がなく、周囲の人物が何故この主人公に惹かれるのか作中の情報のみでは全く分からなかった。

ライトノベルというジャンルなので、安易にキャラクターの外貌を美しく設定するのは仕方無いと思う。
しかしあくまで小説という文章で勝負するからには、視覚情報に頼る見た目より、文字からでも容易に想像できるキャラクターの人的魅力の方が(特に主人公は)重要なのではないだろうか。

作家は恐らくこれまでにも多くの作品を読まれていると思うが、これからより多くの良作に当たり、自身の人生経験も併せて是非文字の力だけで読ませる作品を作ってほしいと思う。
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