猫、恋に焦がれる
」のレビュー

猫、恋に焦がれる

阿部あかね

愛を知ったんじゃ…??からホロッと大笑い

ネタバレ
2023年9月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズの中では猫〜、が一番好きです。
詩郎のひとり反省会と将太の隠れ勝利ポーズが大笑いで、阪神が優勝を決めた数時間後に発売されたこの作品(それも同じネコ科)、読んでいたら何か既視感を覚えて懐かしくなりました。

言葉からしたら山の手とは違い、将太一族はお貴族ではないのだけれど、そんなのも含めて作者の「ええねん」、の世界観が私は大好きです。

将太の「キッショ」も「好き、めちゃくちゃ好き」のキッショなのか、「今は恥ずかしいから顔みれへん、あっちいけ」のキッショなのか…言葉の韻で色んな「キッショ」があって。 詩郎を見ていたら、その全ての真意は分かっているんですよ。それが「愛を知る」だったから、今回は新婚さんいらっしゃいの世界かな?と思ったんですが、違って(…ぷぷぷ)。

「穴やったら何でもええねん」という詩郎に、笑い過ぎて苦しくて。はぁ、毒キノコくんが惚れた人格だよねと。

そんな詩郎がですよ、悩んでるんですね。お父さんに「顔どないしてん」と治らないで呆けてるんですよ…😩
詩郎母の白髪染めをしてあげている詩郎父から関西の夫婦だなと。その末息子、詩郎はどれだけ愛されてきたのか、何か描写から伝わってきて、詩郎の相手が女性だろうが男性だろうが、良かったな、と言いそうな新喜劇みたいなノリの家族に笑いました。

「天井が白いなぁ」て30過ぎのオッチャン(詩郎)、可愛い。はぁ、恋っていくつになってもそんな感じになるのか…と思って、萌えでした。

途中からもう…声が聞こえてくる感じで。
「何や」と言う詩郎の、中断されて小煩い💢、のイライラが伝わってきて、もう本当、笑いました。

「お前は綺麗や」より、「ツルツルピカピカや」の方が本当の事を言ってくれている様で。セリフから伝わる温かさには、ホロッとしました。

次は新婚さんいらっしゃいになります様に…。(鹿のケンカも可愛かった。)
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