婚約破棄した傷物令嬢は、治癒術師に弟子入りします!
三角あきせ/林マキ
このレビューはネタバレを含みます▼
イヴとジェイドのすれ違いが辛い。イヴが辛い想いをするところにほぼ全部サラが絡んでるんだよね。魔族の件も、ジェイドを巻き込んできたし。庭園でイチャイチャの芝居?と言いながら、ベタベタしてイヴを傷つけたのも、サラ。
自分が悪者になるからと言いつつ、貴族社会でイヴをないがしろにさせたのもサラ。イヴが襲われ怪我をした時もジェイドの気を引き、連れて行ったのもサラ。
全部、サラなんだよね、2人の仲を裂いた原因は。
それにまんまと引っかかってるジェイドも馬鹿なんだけど。そんな風にイヴをないがしろにして、イヴの心が平気な訳ないって何で分からんのだろう。同じ事をイヴにされていたら、自分はどんな気持ちになるか普通分かるのに。池に突き落として額に怪我させてるわ。いくらサラに言いくるめられたせいでもイヴの心に深く傷つけるわ、呆れる。イヴを溺愛してるなら、それくらい判れよなと思った。イヴを手に入れるのが目的なら、身体と心の両方ともをしっかり掴まないとだな。傷つけるばかり。大切にしないジェイドじゃあ、イヴの恋心、気持ちが離れていっても当然。
反して、セオは、流石うまかったな。
イヴの身体はもちろん、心も、しっかりセオは大切に扱っていた。ジェイドとサラの関係ですごい傷ついたイヴの心の隙間にうまく入っていった。きっとセオはずっとチャンスを狙っていたんだろうな。きっと、どっかで一目惚れ?してさ、最初は身分違いの叶わない恋と諦めて、他の女性達と適当に遊んで。チャラ神官と言われるようになったが、サラの言動を見ていくうちに、コイツ利用できる、とか考えたんだろう。
だから、私は是非、セオの心情版を読みたい。すんごい策士だろうから。きっと面白い。もちろんイヴを好き過ぎてのセオなんだからさ。
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