このレビューはネタバレを含みます▼
「肩甲骨とワンピース」のスピンオフ。
歪みまくっていた高杉が、同じように寂しがりの高校生一条と出会い変化するお話。
トロイメライが流れている時間は、高杉の現実なのか夢なのかがとても曖昧で、彼の葛藤がよく表れていて良かった。
自分は重い共依存が大好物なので、終盤まではわりと健全なストーリー運びだなという印象。勝手にこのお話は共依存からの脱却を描いているのかと思い込んでいた。
だが、高杉は、やはり…。
普通の恋愛をしてこなかったからだろうか、数年後に再会して気持ちも確かめずに秒でキスをしたり、キャラ変したかのような溺愛ぶり、そして極めつけは一条にピアスを開けるタイミング…少ないページから垣間見れる、なかなかの歪みっぷりが怖くて面白かった!
欲を言えばこの高杉の執着ぶりをもっと見てみたい。
1巻の赤い扉絵が雰囲気があって好き。