とめどなく、シュガー 【電子限定特典付き】
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とめどなく、シュガー 【電子限定特典付き】

児島かつら

上巻巻末は下巻読了後に読むべし!

ネタバレ
2023年10月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 少しひねていて小器用でなんでもそつなくこなせるようでいて、実際にはめちゃくちゃ不器用だし真っすぐな敬太。FCCも含めてきっと一番涙を流したのは敬太だったんじゃないかな。叶わなかった公彦への恋、途切れそうになる理一との関係、そのどちらも敬太にとってはとてつもない大きな傷で、不器用だなぁ…と思わずにいられない。
好きになって気持ちに拍車がかかって体を繋げてるときはいいのにね。
同じくらい不器用でも感情が素直に出せる分、危うさもあるけれど理一の方が包んでくれる感が大きいのかなぁ。
お互いの気持ちも、関係も、距離も、カムアウトも、将来も、場所も、ひとつずつを二人で乗り越えていくしかない。一緒にいたいのなら。「好き」という気持ちだけではその場で噛み合わなくても噛み合うところを時間をかけてでも探していく。
作者様がいうようにそういう二人なんだろうし、そうしてずっと一緒にいるんだろうな。
自信をもって穏やかに根差す場所が敬太にできたことが本当に良かったと思えるラストでした。
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