【単話】拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます
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【単話】拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます

紬いろと/久川航璃/あいるむ

うーん・・・都合良すぎ?

ネタバレ
2023年10月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 西洋時代ものにありがちですが、男性側がそれなりに他の女と遊び尽くした上で未経験のヒロインと運命的に出会い、溺愛というパターン。現実的な話をすれば、結婚前の女性側に貞操が求められる時代に結婚前に男性と関係を持った過去の恋人達はそれでいいのか?未亡人とか娼婦って事?という疑問。加えて、あまり高くない昔の医療体制で、男性が結婚前に色んな女とやり尽くしている場合、性病持ちである可能性もあり、それを初夜に新妻にうつす可能性もあるはずなのに、そこはお話の中のヒロインだから誰も性病をうつされないという摩訶不思議。

この作品に関しては更に、8年も放置プレーの上に誤解とは言え手荒な真似した経験ありの男性が、実は頭がよく商才のある実は処女でしたというヒロインをのちに溺愛という、何とも男性側にだけ都合の良い展開のストーリー。

お互い最初は政略結婚だからというのもありますが、いくらなんでも男だけいい所どりの話は正直ガッカリ。特に男性側が最初の自分のヒロインに対する判断が間違っていたと気付いても謝りもしない、実は才能も腕もある有能なヒロインを手放せないと思うのも、彼女自身に魅力を感じるというより、利用価値があるという算段からのような描写があり、そもそも溺愛という表現に違和感を感じてしまいます。せめて最後にヒロインが見事に評価を上げた上で泣きつく男を足蹴に優雅に自立して立ち去ってくれたら個人的にはスカッとするんですが。
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