凪がれ星 【電子限定特典付き】
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凪がれ星 【電子限定特典付き】

ミギノヤギ

キラキラした世界からの流れ星を捕まえた男

ネタバレ
2023年10月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 280頁近い読み応えのある作品。カメラが趣味の一宮天惺は大学の近くにある個人図書館で司書の獅倉槇人と知り合います。顔から腕にかけて大きな火傷痕のある槇人は、それすらも美しく見える独特の雰囲気を持っており、空や星を撮るのが好きな天惺は初めて人物を撮りたいと強く思います。街外れの星が綺麗に見える丘て偶然会って天惺はこっそり槇人の写真を撮ります。気づいた槇人は火傷痕だらけの男なんて…と自嘲しますが、天惺は天の川みたいで綺麗だと返すのでした。突然の雨に降られてラ◯ホに避難した二人はそういう空気になりかけますが、我に返った天惺は慌てて逃げ出します。夢を持って明るく未来を見据える天惺と、事故による火傷で好きだったモデルの仕事から離れていた槇人がお互いに引き寄せられてゆきます。身近にあってもきらきらと輝く星のような存在である槇人は、火傷痕とモデルの仕事との両立に疲れてしまったのですが、火傷そのものはカラッと受け入れている男前さが魅力です。槇人を再びモデル業界に復帰させたい同じモデルの火坂羊介とマネージャーの瀬田双梧もキャラが立っていて物語を引き立てています。スピンオフもあるかもでした。
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