二月のエデン
」のレビュー

二月のエデン

きゆひこ

涙無しには読めない

ネタバレ
2023年10月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 出版社のセールにて購読。お初の作家さんです。
表紙が綺麗で購入しました。

真冬の路上で倒れている四季という青年を助けた榛名。
家に連れ帰り、猫のような四季と一緒に過ごすうちに四季を気に入り恋愛関係へと発展していくストーリー。
ラスト、あんなに悲しい別れだったのに、四季の心の中にはたった1ヶ月だったあの榛名と過ごした日々が、一生の宝物なんだと思うと美しくて仕方なかったです。
ただの美大生にはどうにもできない無力感、1ヶ月とわかっていて一緒に過ごした四季の想い。どれも儚くて、脆くて、だからこそ美しい。
決してハッピーエンドじゃないけど、物語としては完璧で、これ以上ないラストだったと思います。
あとがきで、四季のこれまでの背景とか龍三さんとの関係についてちゃんと設定があったことが書かれていたので、過去についても読んでみたかったです。
いいねしたユーザ6人
レビューをシェアしよう!