いつも覚悟はできている【イラスト入り】
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いつも覚悟はできている【イラスト入り】

綺月陣/周防佑未

子供

ネタバレ
2023年10月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ を作るという決心をする時ってもっともっと単純なものだと思う。決心なんて言葉も要らないくらい、純粋に子供が欲しい、そんな気持ち。でもこの2人は何だかんだと“事業提携”の理由を付けて子供を作る、それが最大の違和感の原因かな。それこそ彼女が母になりたい、女性として、産める性として妊娠、出産を経験してみたい、親として子育てをしてみたい、パートナーなんて煩わしい関係のある人無しに自分だけの子が欲しい。そう願い、だから優良そうな精子を入手する。その交換条件、お礼として同性カップルの子供を産む、そのいう方が自然に思える。攻めが受けに事前に何も言わない、それもあまりにも変。なし崩しが一番ってそれは無いでしょう。子供が欲しいなんて少しも思ってない人間が色々な理由を並べられただけでそれに賛同するものなのか?愛する人がそれを望んでいる訳でもないのに?それも私には大いなる疑問。受けの母親の姿勢は、浮気で出来た子供だと考え、どうせこんな事もあるでしょ、と瞬時に状況を受け入れる潔さ。だけれども少しは受けの為に憤慨してあげてもよかったのでは?攻めと受けの妊活、赤ちゃんが出来た、そして出産のごっこは馬鹿らしく滑稽で喜劇そのもの。横から見ると子供を作り産むってそんなものなのかも、と妊娠&出産経験ありで子持ちの私は冷静?にそう思ってしまう。攻めの父親ぶり、離乳食を食べるような幼い赤ちゃんに学習能力が無いって何よりも先にそう思う彼、その考え方がよ〜く判ってしまうわたくしです(笑) 子供を作る、子供が欲しいって思いは原始的、本能的な欲求であり、ある意味とてもシンプル。だからこそ根が深く複雑。色々な事を考えさせてくれるという意味ではこのお話しはとても良かったと思う。でも違和感の方が勝ってしまうので星は3つです。
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