このレビューはネタバレを含みます▼
原田作品はいくつか読んだので覚悟はしていました。が、本作は予想外のもので私には判断が難しい作品でした。もちろん倫理的には認めたくないことなのですが、道徳や社会常識で裁くのは法にまかせて・・これは作品なので各自が色々な視点で感じればと思います。善悪とは違う視点で。と私なりに味わってみたのですが、何度考えても2人のためには 「おにいちゃんは小学生のゆいに手を出すべきではなかった」という当たり前の結論に辿り着きます。
どんなに愛し合ったところでその後の社会生活を考えると苦しみが多すぎるし、せめて高校までは「仲良くするだけ」にして耐え抜けば、2人の想いが少しは認められるかもしれなかった。 やはり小学生という、身体も精神も判断力も未熟な子供に強烈な性体験を与えてしまうと、もうその後にいくら本当に愛し合っていても、「犯罪者による児童への刷り込み」となり、愛情を証明できなくなる。。ていうか、ゆいにとってはおにいちゃんは愛する人だけど、おにいちゃんにとっては(歪んだ心の逃げ場所)みたいな感じで、最初ら愛情はないように思いました。せめておにいちゃんが高校生のゆいをもっと愛情深く扱ってくれたら私的には救われるのですが、原田さん容赦ないですね。このラストを見る限り2人の人生は暗雲が立ち込めているようで切ない。ゆいがメンタル強めなので、おにいちゃんの支えになれる、、かな。。だといいな。