青と碧【単行本版】
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青と碧【単行本版】

ろじ

バブちゃん×世話好きの8年間

ネタバレ
2023年11月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 同級生の葉山青(あお)と山村碧(みどり)が恋人となるまでのお話。高校に入ってすぐのテストで青に1番を取られ、リベンジする筈のリレーでも負けた碧は、赤ちゃんと呼ばれる青のバブみと自分に向けてくる好意を可愛く思いつつ、自分の態度は保留しています。2年経つと青の碧への想いは、近い友人達にはバレバレで、卒業までにはっきり伝えろと言われますが、青は怖くて「卒業してもたまに会って下さい」と言うのが精一杯でした。大学生になって約束通り二人は会ってはいますが、やっぱり青は碧にはっきり好きだと言うことができません。かつて嫌いになりたくなくて諦めてしまったピアノみたいにはしないぞと思いつつ、気がつけば二人は就活や卒論に追われて卒業を迎えてしまいます。碧の方も青の気持ちを試したくて自ら行動を起こしません。そして24歳になってついに青は碧に好きだと告げ、碧はケロッとして高校の時から知ってたと言うのでした。誰とも付き合わず、お互いだけを意識して友達のままきた二人が、満を持して恋に踏み出す瞬間が感動的です。エロ無しでじっくりと描かれる二人の軌跡は、程良い距離感で見守る友人や同僚たちも良きでした。
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