瞳の中の僕を知らない
」のレビュー

瞳の中の僕を知らない

イズミハルカ

電子だけなんて勿体ない。紙でも出して!

ネタバレ
2023年11月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 紙媒体、ドラマCD、実写ドラマ化、映画まで展開しても不思議じゃない。
高いポテンシャルを秘めている作品だと思います。

なんと言っても独特で繊細な心理描写に心掴まれる。
1話から話が増す度、更に面白くなって目が離せない。
吸引力がダイソ○かって位素晴らしい。
記憶を無くした人気モデル怜と、恋人だと名乗り出る大学生の翔、とカメラマンの堂島さんのお話です。

怜が目を覚ます。そこは病院の白い壁。
そこからパズルを嵌めるように、色付くピース。
「前と違う」「らしくないね」「早く戻ると良いね」
何故元の自分はここまで違うのか。
自分が自分じゃ無いみたいだ。
傍若無人な堂島さんより
自分の事を必死に好きと言ってくれる翔を信じたい。

事故の前に一体何が起こったのか?
何が正しいのか?
誰が嘘を付いている?
まるでずっと薄い氷上の上を歩いているような頼りない足元。

作中出てくる
明滅するミラーボール、
水溜りに反射して弾けるネオンの光、万華鏡。
この作品を表す的確なモノローグに魅惑され、キラキラ輝いて惹き込まれる。

記憶を取り戻すたび明らかになるパーツが何とも表現し難く抗えない気持ちが強くなるのが分かる。表現力と想像力を兼ね備えた怜が堂島によって覚悟を決めた激動の9話。

まだ全貌は明かされていないが、記憶前よりも確実に冷静に強かになった怜がこれからどの様な選択をするのか楽しみです。

こんな素晴らしい作品が電子のみ!?
紙派の御腐人方の手に渡らないなんて勿体ないよ!紙で出して頂ければ特典全部買うかも。本編の細部とかワタシ欲しい(本音)
これ実写化したらすごく映えるんじゃないかな?

単話1〜5話で1巻です。単話6話から2巻に続きます。2巻から更に加速。秋の夜長に最適です。
毎回めちゃくちゃ良い所で終わるので、パリピテーションが止まらない、でも待ち切れない!(大声)
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