GOOD BOY中毒【単行本】
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GOOD BOY中毒【単行本】

ともち

泣いた(ToT)

ネタバレ
2023年11月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白いっ!心情描写が丁寧っ!
というか、なるほど上手いっ!と膝を打ちました。

恋愛感情と性愛描写に力強い描写が求められるBLジャンルでは、しばしば特殊性癖が描かれますよね。BLジャンルの素晴らしきところは、だいたいそれは恋人同士のメイクラブにおいて乗り越えられるところです。しかし、個人的にはもしそれが乗り越えられないものだったら?って考えてしまう。性欲と恋愛感情と性癖が合致しなかったら?恋情は性癖を凌駕するのかな?
ただ、現実的にそこまで重大な性癖というのはなかなか想像し難いです。例えばリョナというものがあるけれど、それを現実世界に持ち込まずとも恋人とのメイクラブを実現させる人がほとんど。あるいは逆に好きな人には性欲を向けられない、といった方向に行くかもしれませんが。
そういうわけで個人的な命題は現実的なものではなかったのですが、本作においては見事に充足しているな、と。思わず上手いっと膝を打つってもんです。
これは面白いテーマだな、と。ダイナミクスなる第2の性がある世界であれば、恋愛と性的嗜好が合致しないことは大いにあり得る。なんなら結構喫緊の問題では?(なので、他作品になっちゃいますが、恋愛とは別のパートナー制度がある話に繋がるわけね、と。)
さて、どうやって決着つけるんだろうとワクワクしました。なんたってあのトモチ先生なのだから!笑。結果、とても明るい着地点で良い読後感でした。
が、、、闇BL好きとしてはもっとどうにもならない話もみてみたい、、、笑。しかし、登場人物たちには幸せになってほしい……から難しいですね笑。
それにしてもオメガバしかりBL世界観設定の構造確立は日進月歩ですね。ポヤポヤしてたので置いてかれました。

と、理屈っぽく語りたくなる破綻のないストーリー。なので、登場人物の心情理解がスムーズで感情移入しちゃって、めっちゃ号泣(T0T)。。
しかし笑いどころもアリ(T0T)。なんて素晴らしいんだ(T0T)。
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