このレビューはネタバレを含みます▼
単話の試し読みから気になってて纏まるのを待ってました。単行本での評価が低かったので少し買うのを躊躇ったのですが、思ったよりも読後感が良かったので安心しましたよ。(⌒∇⌒)
物語は、両親ともアルファである相沢家に養子として引き取られたオメガの「花梨」と、創立記念パーティで居合わせた東徳グループの御曹司「恭平」との間で起こります。
2人はどうやら運命の番らしく、抑制剤を飲んでたのにも関わらず突然ヒートが起こるというテンプレな出会い方。花梨は幼い頃に亡くした両親の経緯もあって「アルファの助けなんか借りない!」と突っぱねまくるんですが、なかば一目惚れだった恭平が諦めずに寄り添い、危機に際しては駆け付ける頑張りを見せてくれたおかげで少しずつ解れて、最後はオメガの自分を公表する形で一歩を踏み出そうと決意するまでに前向きとなっていく・・・そんな感じのお話ですね。
原作は未読ですが、他のオメガバとちょっと違い「発情中のオメガを襲っても罪にならない」というとんでもな風潮があるこの世界ならではの主人公の葛藤はよく描かれてると思います。
ただ・・・・・・全体的に若干画力が足りないかなぁという印象を受けますね。
絵柄はとっても綺麗!描写にも文句はありません。ただ、コマ割りの緩急や魅せ方という意味でのツボがちょいちょい外されてる気がするんですよ。
たとえば2話目の公園らしい場所でモブ連中に襲われかけたシーン。
恭平が助けに入ってくれるんですけど、いきなり足で蹴飛ばしたコマが入り、その4コマ後にはもうモブたちが逃げてく後ろ姿。うまく言えないけど、なんか唐突感があるんですよね。せめて足蹴りの前にもう一コマゆらっと近づく影が入るとか、花梨の「東徳さん?なんで?」の後にモブたちが怯えて後退るコマが入るとか!もうひとひねりあってもいいかな~~っとw
そんなわけで、改良点があるので評価としては4.3ってトコですが、応援の意味も込めまして星5とさせていただきます。