このレビューはネタバレを含みます▼
夏の国の話もよかったけど、春の国のもよかった。姿が少し違い獣化ではなく自在に四足になれるワタリ(渡り)という存在が出てくる。
雪ヒョウのワタリであるツァーレは、師匠と国を渡り歩き春の国で、男娼見習いの宵藤と出会う。自分を怖がらない宵藤を好きになり、気持ちを伝えず大人になった。
発情期が来ない宵藤は、店の稼ぎ頭。抑制剤など飲んだことはなかったが、ある時にツァーレといて発情する。運命の番。都市伝説化していた話が身に起こる。
両片想い、互いの気持ちを伝えず、互いを案じて別れを決意したときに事件が起きる。
夏の国同様に魂守が活躍し、且つドラマティック。使い古された話かもしれないが、優しくて温かいお話。
好き同士が一緒にいられる幸せをドーンと感じられるお話です。