このレビューはネタバレを含みます▼
両親の離婚で高校生の時津澄人は､鴉天狗が治めるという祖母宅で暮らすことになります｡引越してから夜な夜な澄人の下にエロいことをしてくる男が訪れるようになり､澄人はいつの間にかそれを待っている自分に驚き､男に名前を呼ばれてさらに驚きます｡そして転入先のクラスにその男•鞍馬岳がいて､自分は鴉天狗の次期当主で澄人は婚約者だと言うのでした｡一族の数も減り､能力も衰えているけれど､高校を卒業したら当主を継ぐと言う岳に不思議な安心感を覚える澄人の前に､今度は天狗族の当主である天満宵が現れます｡宵は自分は岳の婚約者だと言い､従者である要を使って澄人に嫌がらせをしてくるのでした｡幼い澄人が岳と過ごした日々､失われた記憶､実は岳の兄である要､岳をサポートするニビと､ストーリーがどんどん展開してゆきます｡全11話の9話からは要と宵とのスピンオフとなり､宵の兄•烈が加わった二人の壮絶な過去と現在のお話となります｡ふわふわしたエロシーンから始まりますが､巣から落ちた烏の雛と澄人か重ねられたり､要と岳､烈と宵､それぞれの兄弟の愛憎と強烈なコンプレックスなどがじっくりと描かれる力作です｡
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