スイもアマイも
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スイもアマイも

市ヶ谷茅

終の住処、どこで過ごすかより誰と過ごすか

ネタバレ
2023年12月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ BLって、付き合うまでとか、付き合ってラブラブな2人を見て満足してたけど、これは違いましたねー。どんなカップルにもそれからがあって、共に年を重ねていく。老眼鏡かけて、皺皺の顔と向き合って、穏やかか過ごす…。何か大きな事件が起きるわけではないけど、何気ない毎日を1日1日大切に生きている感じが凄く素敵だと思いました。周りの友人たちや兄弟もどんどん先立たれて、近い未来を話し合うシーンは何だか読んでて胸が熱くなりましたよ…(死んだ時に缶を棺桶に入れてくれというセリフに、もしや伏線か?とドキドキしました)。修志は育った環境に影響受けることが多くて、おどおどした性格もそうなんだろうけど、人格崩壊に至らなかったのは清嗣の家族となによりおみずよ姉ちゃんの存在!今作のMVPだと思う。家を出て引き取ろうなんてカッコよくないですか?竹を割ったようなとはまさにこの人のこと。きっとみずよだって辛い思いいっぱいしただろうに、弟を守ってあげようとする姿勢には感服です。是非幸せになって欲しい〜。のぼる、頼んだよー!!修志の手料理やら沢山ご飯食べてるシーンがあって、飯テロをくらいましたわ。どれも美味しそうだし、2人が(特に清嗣が)美味しそうに食べるのよなー。ストーリーとしては起承承結というイメージだけど、2人の出会い・馴れ初め・日常が淡々と、だけど色鮮やかに描かれています。ドキドキな作品を読んだあとにほっと一息つけるような、そんな作品です。センセイコレクションで既に0話を読んでいましたが、確かに最後が描きかえられていたのでその違いも楽しめました★
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