ニアリーイコール
」のレビュー

ニアリーイコール

凪良ゆう/二宮悦巳

≒(ニアリーイコール)

ネタバレ
2023年12月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最初はタイトルを意識せず読んでいたのですが、途中の章タイトル『ノットイコール』で初めてイコールが『=』だった事に気付きました。 ● 「ニアリー‐イコール【nearly equal】 おおよそ等しいこと。ほとんど等しいこと。記号「≒」を使うことがある。」 ●少年期に大きな傷を負った仁居と国立が、惹かれ合い少しずつ近付く姿が丁寧に描かれていて、引き込まれるように一気に読みました。 ●あまりに大きな傷故に完全に癒える事はないかも知れないけれど、傷付いても優しい2人が互いを再生させていく様にじんわりしました。 ●もう一人の傷を負った国立の妹の、更にゆっくり(平安時代的に)再生に向かう所、傷付けた側の佐田も、傷付けた為に癒えない傷を抱えていた所も良かったです。 ●情景描写が上手い作者様ですが、特に印象的な川と川を眺める仁居の姿……それらの変わっていく様も素晴らしかったです。 ●2人に寄り添う猫のニーニーに癒されます。イラストも素晴らしかったです。 ●読後感も良く、本当に素敵な作品でした。
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