還らずの夏【特典付き】
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還らずの夏【特典付き】

暮田マキネ

儚く悲しい物語が胸に刺さる

ネタバレ
2023年12月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大好きなマキネ先生の短編集。
一つ一つのお話が かなり短いですが、
マキネ先生独特の儚げで優しい雰囲気は やはりどのお話にも一貫して漂っています。

その中でも 表題作「還らずの愛」と「いちばんしあわせ」の2作品は
結末はとても悲しくて胸が痛くなりました。
哀しいけれど、それもお互いの愛を貫こうとするが故の選択なので
納得は出来ます。
哀しいけど…!

「不機嫌なつぼみ」と、その続きの「咲き始めの焦燥」は
マキネ先生には珍しいアルオメのお話で、こちらはニマニマしながら読ませて頂きました。先生ご本人もオメガバースは初めてだったらしく、お話の展開としてはよくある設定でしたが
マキネ先生の絵で読むアルオメは発情期ですら清潔感があって(笑)新鮮でした。

最後の「All things I know」は義親子のお話です。
こちらも 主人公の心境を考えると すごく複雑になりましたが、
強かな真のこと、今後、マコトではなく真として愛されるように きっと仕向けて行くのでしょう(笑)

短いながらも満足出来る作品たちで、何冊か読んだようなお得な気分です。
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