路傍のフジイ
」のレビュー

路傍のフジイ

鍋倉夫

フジイさん。

ネタバレ
2023年12月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 自分は1人で行動する方が好きです。なのでフジイさんが1人で行動することに共感します。しかし若干人が苦手で卑屈な自分と違い、フジイさんは自分の行動したいように行動すると結果1人になることが多いわけで。人付き合いイヤだとか人嫌いなわけではない。
p.35「今日は良い日でした。田中さんともお会いできたし」のセリフにグッときました。怪我をしたりケーキ潰れたりで散々なのに心から自然にそう言っている。心の有り様が自分とは違う。フジイさんのようになりたい。
フジイさんは心のままに自分も人も生き物も大切にする人だと思う。
人にどう思われるかをどうでもいいと思っているわけではないと思う。が、そういうこと自体がフジイさんの頭の中にはないというか。自分のことをみんなに理解してもらおうと思ってないわけじゃなく、みんなに理解してもらうのは難しいと思ってる。それはみんなを理解のできない人だと上から突き放しているわけでは全くなく、人それぞれ考え方捉え方が違うからみんなに理解してもらうのは難しいと思ってる。と思う。自分(フジイさん自身)も人を誤解してたとこもあるしと。そこには人に対する愛というと大げさ極まりないのですが、そんなようなものがあると感じました。
趣味を楽しみ、亀の甲羅に書かれた落書きを見つけたら一生懸命消す。人目よりも何よりも目の前の亀、隣の人。困ってる人を目の前にすると、心のままにというか、もしかしたら心より先に体が動くのかも。
一見わかりづらいフジイさんの良さを理解する周りの人達も素敵だ。自分がもしフジイさんならありがとう100万回言いたいが、それは卑屈なのかも?でも言いたい。物をあげたくなる多田さんの気持ちもわかる。
snsをやってなかった頃の自分は今よりはかなり純粋に読書やら映画やらを楽しんでいた気がする。今はそういった趣味は多少なりとも承認欲求とセットになってる自分にとほほです。フジイさんのように純粋に趣味を楽しみたい。勿論snsが良くないわけじゃない。何事も使いようです。思いつくままに書いてたら話とっ散らかりました。とにかく素敵な作品です。2巻も楽しみです。
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