おかえりオーレオール
」のレビュー

おかえりオーレオール

高津

特別ドラマティックな事が起きなくても・・

ネタバレ
2024年1月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「あとがき」での作家さまの言葉です。
本作、すっごく良かったです。
丁寧な描写で、セリフが無いコマも、時間の経過や何気ない日常が少しづつ進んでいく感じでとても好感が持てました。
『スキップとローファー』の作家さまの初BL作品との事。
幼なじみで、多感な中学から高校までの気持ちの変化を、本当にリアルに表現されていると思います。
人を好きになる気持ちって、初めてだと尚更、自分自身で消化するには時間がかかる気がするのです。それは異性であっても同性であっても。
戸惑う気持ちを「蛾」のガラス細工のようなモノでの表現は上手いなぁと思いました。
表題の『オーレオール』についても、作家さまの説明はありません。レビューを書かれている方々も其々に調べていらっしゃるようでしたが、“太陽から広がる虹の一番内側の、ぼんやりしている部分を表す”というのが、私にはしっくりきました。
「虹」という言葉に隠された意味も今回初めて知りました。
「おかえり」というのは、二人の関係性が以前のように唯一無二になったから・・・と勝手に解釈して、余韻に浸ろうと思います。
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