朝日奈怜一郎はいつも憂鬱
」のレビュー

朝日奈怜一郎はいつも憂鬱

嶋二

やはり話数が増えると読み応えが増す

ネタバレ
2024年1月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 椎名と朝比奈が付き合うまでを描いた短編からこちらの作品を読むと、やはり短編より読み応えがあって良かった。ただ、短編を読んだときはよくある王道な物語に心惹かれるものはなく、この作品を読むために前作まで購入したのは失敗だったか? と心配になったけれど、失敗ではなかった。


恋人になるという概念が欠落気味の朝比奈はノンケで学生の椎名と付き合うことに戸惑いと興味が混在していて、よくあるノンケと付き合うのが怖い~、だけな話ではないのが面白い。

まだ学生の椎名があの朝比奈と付き合っていくのは大変だろうなと思うのに、椎名だからこそ朝比奈を射止められたのだとも思った。

しつこく見合いを勧めてくる母親に自分の性的指向を話すのは難しいだろうけれど、できることならば話そうとする姿が見られたらもっと安心できたかな。


他にも違う作品の続編が入っていて、こちらも王道な展開。それだけに、元作品を購入させるために書かれたように思えて少し残念。
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