このレビューはネタバレを含みます▼
『春くゆる好色男の宿』の続編。ヤバいと言うか、クズいと言うか…奔放な藤さん(攻め)が、最初は軽い気持ちで関わって、しかも仕事(元AV男優で今はP)で利用できるんじゃと思っていた美春くん(受け)にハマって振り回されるみたいな話。まじめな美春が、職場環境の合わなさに疲労困憊していて、死にたい気持ちになっていたのを救われた前作。2人で藤男の生家の旅館業に携り始めた所で終わってました。正直、前作では『初めて取り縋って、美春に好意はあるのもわかるけど、藤男はずるい男だしなぁ。美春、ちゃんと大事にしてもらってね』という心境でした。でも、なぜか好きな作品でした。このCPの取り合わせがツボなのかな。なので、続きをすぐに買ってしまいました。今回は、おかみさん(藤男の養母。藤男のお母さんは、おかみさんの亡夫の愛人)や美春に対する藤男の気持ちが明確になって、更に良かったです。早々に諦める事で自分を守って生きてきた藤男の態度に、美春が辛くなってしまったのは少し泣いてしまいました。でも、ちゃんと大事にしたい気持ちはあったのねと一安心。そして、今度は藤男が救われたのかなと。美春くんに『置いてかないよ』って言われて良かったねと思いました。今まで執着を見せてこなかった藤男が、美春にヤキモキさせられて、思わず頬が緩むお話でした。
これから、新生紫藤苑が繁盛しますように♦そして、秋冬と続編出してもらえると嬉しいです。