ミスリードを誘うように捻りのあるタイトル





よく読む少女漫画界隈では、キラキラの芸能人が華を振り撒く様な、芸能界の光ばかりが描かれてる事が多かった。本作は、自分を売り込む為に、自分を素材として冷静に見つめ、先を見据え、汗、それにひょっとしたら血くらいも吐くほど努力する。考えて工夫して、しかも周囲と様々なウェットな人間関係も築く。
それでいて、恐さやミステリーも。夢とかフワッとした曖昧なあこがれでは単純に語られない。
彼らも人の子であり、血肉通う環境も容赦ない大人の仕打ちに傷つきながらも前を向き、サバイバルをがんばっている。
無料の時に1巻だけ読んでからずっと、その先を読みたかった。やっと通しで此処まで読むことが出来て、ストーリーの縦軸にある、アイが遭遇した不幸な事件に登場人物達が何人も斬り込んでいく状況へ。
アクアが心配。悪くないようにと願っている。
表紙の綺麗な感じに中の絵ももう少し…、とは思う。特に顔。口元。また、台詞に説明口調が多いとき、コマが文字の比重を強調してると感じるので、一頁内に収めるための詰め込みが悪目立ちしている気がする。
もの凄く狭い世界の中でごちょごちょやってる様に思わせないように、各エピソードに顔を揃えるキャラ達の扱いに必然性がもっとあると、有機的展開に納得感が出る気がする。
以下は第15巻まで。いよいよ過去の検証、起きた事の積み重ね実写化を通じての当事者達へのボール投げが過ぎて、対峙対決?シーンへ。最終章の続巻待ち遠しい。
最終巻迄読んだ。スピード感失われず、アクアの舞台は壮絶だった。ルビーは意外におとなしかった。
カミキヒカルを、作り込んでいたから?
不気味な少女含め広げた人物像は総括的に決着していった。アイドルという存在に対して、多様なファン達の推しとの関係性など冷静に見つめられる作品となった。「嘘」のキーワードっぽさが作品のシニカルな視点のアイドル像を写し、俗な世界から彼らの存在を切り離した。だけどもこの先も続いていく、というあるあるの締め括りによりアクアの意思も引き継がれた。
重いところのある作品だったが意図的な「陽」の部分の見せ方でストーリーの重さを軽くしていく努力で、アイドルを登場人物のメインにした前提は報われている。

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