このレビューはネタバレを含みます▼
1巻はSS付を読みました。一応の完結は1巻でしているのだけど、最期を迎えるまでの約10年に関して続巻があるのだなと推測し、読み始める。
コミカライズを読んだ後、小説読み始めたら、マンガ読む暇ないだろうなぁと感じていたら、その通りだった!
勧善懲悪ではない、ダークヒーローで陥おして巻き込んで選ばせて。素晴らしい展開です。
1巻での濡場はそう多くないんだけど、2巻以降は他CPも含めて濃密な描写がありまする。
2巻から。
シラユキ姫(男)が出てくる、古い日本っぽい国ヒノエ。
八岐大蛇がいて、大蛇なんだけど、竜屠る剣が出てきたり。トチ狂った先代国主の妄心による所業。その中で明らかになるヨルガの一族の謎。ヨルガを守るために大掛かりな策をあたかも人助けのように行い、しっかり毒リンゴは食わせるアンリ。お祭りでの浴衣青カンいん美でした。
アスバルに流れる呪いは娘のジュリエッタだけだけ解く。
3巻は、2巻で仲よくなった隣国の盲目の凶王ノイシュラと側近タイガが出てきて、互いに見られながらエチしちゃう妖艶な濡場もありますが…人魚姫や八百比丘尼伝説、セイレーンなどワンダーランドです。
魔女になる者は、色々なパターンがあるだろうけれど、悪役令嬢で反社会的なパーソナリティが、己の欲と見当違いの怨嗟でなるパターンがとられている。只者ではないアンリに遭遇すれば、それはそれは楽しく屠られます(笑)
アンリが55歳よりも少し長く生きられる可能性があったが、神官マラキアを助けるために手放す。ワンコリュトラと生きてくれ。
4巻は、アンリの最愛の番が、砂竜に選ばれてしまい、10年分の記憶を奪われる話。ゲームの世界が、アンリの策略により変化し、違うシナリオとなり以後の世界がある。その歪みのきっかけが10年前。珍しく竜のカリス猊下にアドバイスをもらうが…どうやら竜はなんでもお見通しのよう。魔族との邂逅、交流、違う竜の存在、竜の親となるシグルド。アンリとの記憶をなくしたヨルガの戸惑い。
謎掛けもありながら、これまた戦闘シーンや残虐シーンもありながら、価値観の相違による受け入れられる土壌があったり、アンリのヨルガを留めるためのお色気もあったり(笑)魔族CPのまぐわいもあります。蛙の子は蛙。ジュリエッタの策略、嫌いじゃない。アンリそっくりだ(笑)
元々、「なろう」系でアルファポリスになり、第7回BL小説大賞を受賞した作品。面白い!