ギヴン
」のレビュー

ギヴン

キヅナツキ

やっと完結まで読んだ。賛否両論は分かる

ネタバレ
2024年2月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 途中まで読んでいたんですが、止まっていたので映画を観たついでに完結まで読みました。
普通に面白かったとは思います。ハッピーエンドだし、円満です。でも最後の方の話、あれが賛否両論なんだろうなって思う。

やっとギヴンとして4人の足並みがそろって、真冬がうじうじしてたのも吹っ切れて、夏冬がようやく結ばれた感あって。
そこに雨月の話とゆき&母の話。しかもゆきの方は心の奥底には俺がいるよ、みたいな。なんだそれは……。
いや、作者さんの描きたいものはわかります。忘れる必要はない、いつまでもゆきも心の中にいて、それでも真冬は前を向いて自らの道を選んで、皆や立夏と生きてる、みたいな。
にしても最後の最後にそれ持ってきます?デビューして立夏とキスしてキラキラな感じの話の後に、冷や水ぶっかけられた感は否めない。せめてその話描いた後に真冬と立夏の初夜話とか、ギヴンの曲がタイアップで使われる話とか、せめてそういうのがあったら救われた。
きっと読者は何年もギヴンを好きで、どのキャラも好きだけどやっぱり真冬と立夏も結ばれるのを望んでました。そこにエッチシーン無しで最後間男なゆきがいつもいるよ的なのは、ねえ……。母親も、知らんがな……。読者が読みたかったのは真冬と立夏のその後、他のみんなのその後、ギヴンとしてのバンドの成功。しかし作者さんが描いたのはそれよりももっとオムニバス的なほかの人物の心理描写。
何年もギヴンを応援してきた読者さんであればある程、ガッカリしたりモヤモヤする人も多いでしょう。
作者さんはオシャレな描き方や、繊細な人物描写が好きだとは思います。でも最後くらいは読者の望むハッピーエンドを描いて欲しかったかな。

個人的には秋春のストーリーが一番感動的だと感じて好きでした。秋彦が良い方向に変わっていったのが明確に分かるし、二人の幸せが沢山描かれていたので。

しかし最後くらいは真冬と立夏のラブラブと、ギヴンの成功が沢山読みたかったな。すこしモヤモヤが残る最後でした。でも最後のその後書き2話?くらいだけを心の中で封印すれば、それ以前の最終話までは綺麗な話だったと思います。みんな音楽や人に真っ直ぐ生きてて凄いなと思います。
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